高橋法子
高橋 法子
ブランドライター Potmum(ポットマム)
「どんな素敵なことを考えているのだろう…それを聴いてあげたい」
「伝えなければ、ないのと同じ」
私はブランドライター。
企業や個人のブランディングをすることで、独自の価値を知ってもらうことが仕事です。
価値は言葉になり、メッセージとして人に伝わっていきます。
そして、新たな価値が作られていきます。
デザイナーの思い描いたザインをカタチにする仕事。
平面がカタチになる…表現が変わることで、人に伝わる印象が変わることを実感できる仕事でした。
好きな仕事だったのですが、その会社が買収されてしまいます。
この業界に対しての不安からアパレルの仕事を続けることは諦めることになります。
そこで、以前から個人でやっていた革製品のオーダーメイドに力をいれるようになります。
丁寧な仕事ぶりが伝わったのか、徐々に仕事が増え始めます。
宣伝をしたわけではないのですが、紹介で仕事が回るようになっていきます。
心のなかで、「こうやって、だんだんとエルメスみたいなブランドになっていけたら…」なんて、密かに思う日々…。
そんな時に知り合った、鞄会社の女性社長。
彼女の会社で作られている製品は、素晴らしいものでした。
同じ革製品を扱っていることと、彼女の人柄から、私はいろんな悩みを相談していました。
製品の製作方法や材料のことはもちろん、プライベートなことまで、たくさんのアドバイスをもらっていました。
私にとっては、星のような人。
そんな彼女の会社が倒産します。
あんなに良いモノを作っていた、あんなに良い社長がいる会社が倒産した。
良いモノを作っている人や会社がなくなっていく…そういう人たちの価値を無くしてはいけない。このままでは、日本の素晴らしい職人さんたちがいなくなってしまう。
どんなに良い製品を作っても、どんなに良い仕事をしても、それだけではいつまでたってもエルメスにはなれないのです。
目に入ったジョブズの言葉が追い打ちをかけます。
「いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ、ないのと同じ」。
知ってもらわなければ、価値はないということ…ガーンときました。
「価値を見えるカタチに…」
ここから、ビジネスやマーケティングについて、学び始めます。
Appleの商品の価値の考え方、スターバックスが成功した戦略、あの時、私がいたアパレルの会社がなくなった理由、大好きな社長の会社が倒産してしまった事実…とにかく伝えなくては、すべては始まらない、世の中から消えていく。
良いモノを作っても消えてしまう人や会社をなんとしてでも残したい、世に広めていきたいという強い想いが私の中にあることに気がつきます。
革の小物を作っていた時、私は自分の好きなモノを作っていたわけではありません。
お客さんが作って欲しいモノをカタチにしていました。
アパレル時代もそう、私がカタチする。
自分の好きなモノではなく、人の想いをカタチにすることが好き。
そういうことであれば、キャリアは30年。
私は、人の「伝えなくてはいけない価値」をカタチにする仕事、「ブランディング」を仕事にすることを決意します。
「あなたの魅力は歴史の中に眠っている」
子供のころ私は内気な少女でした…すごく内気。
お人形で遊ぶ引きこもりの子供でした。
そんな私に、母は布の端切れでいろんなモノを作ってくれました。
見よう見まねで私も「モノ」を作っていました。
モノというカタチのあるものを作る。
たぶん、これがカタチを作ることの原点、私の自己表現だったのでしょう。
内気な自分であったとき、実は自分のことを聞いて欲しかったのだと思います。
今、私はそれを仕事にしています。
人は、だれでも、心のなかに言いたいことがあるのではないかと思っています。
どんな素敵なことを考えているのだろう…それを聴いてあげたいと強く想います。
ブランディングは、その人の魅力を知ってもらうこと。
ビジネスとしてのブランドであっても、半分はその人自身の内側にある魅力。
それは、その人の歴史のなかにあります。
これを抽出することはとても難しい…けど、嫌いではありません。
私は、人から話を聴くことがとても好きです。
丁寧なヒアリングとその人への興味が、難しい作業を進めていくスキルに繋がっていきました。
「これだ!」という魅力を見つけた時がこの仕事の醍醐味です。
そして、その魅力の原点を見つけることが、私のもっとも得意とするところ。
原点とは、ストーリーの始まり。
その魅力を作り上げたその人の歴史ストーリーが、ブランドなのです。
「魅力を計るものさし」
両親は教師、その最初の子供が私でした。
そんな両親からは、「ちゃんとしている子供」を求められていました。
しかし私は、道端の花に気を取られるくらい気もそぞろな子供。
問題集の挿絵のアヒルが気になって問題が解けないなんてことも。
それをとてもとがめられるし、とがめられる理由がわからない。
親の「ものさし」ではない、自分の「ものさし」をずっと探していました。
でも、子供のころは、それを探しだすことはできなかった。
今、私は、多様な「ものさし」を持っています。
この「ものさし」によって発見した魅力がその人のブランドになります。
ブランドは迷いを断ち切り、その人は自らを発信していけるようになります。
発信は、共感を呼び、以前の迷いは魅力のある「価値」というカタチになります。
どんなものにも必ず魅力がある、それをお互いに認めあっていける世界。
百花繚乱、たくさんの価値感がカタチ作る世界。
こうあるべきだとか、こういうカタチであるべきだというものではなく、すべての人が自分らしく輝く世界。
それが、私の幸せ、それがみんなの幸せ。
事業所概要
事業所名 | Pot mum(ポットマム) |
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代表者 | 高橋 法子 |
所在地 | 〒259-1302 神奈川県秦野市菩提1374-3 |
電話番号 | 080-2554-9930 |
FAX番号 | |
メールアドレス | info@potmum.com |
ホームページ | https://potmum.com/service/ |
事業内容 |
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