神田 恵里
美容師

「病院のように頼ってもらえる美容院でありたい」

はじめまして！神田恵里です。
兵庫県尼崎市で、美容院と発毛専門店を運営しています。
美容師歴は２０年以上。祖父母の代から80年続く美容院voychicaのバトンを受け継ぎました。
お客様は、年齢を重ねていく過程で様々なお悩みを抱えます。
“今”のお客様の声をしっかりキャッチして、voychicaの“歴史”に積み重ねていく…。
子育てと並行しながら、開業100周年を目指しています！

「学生時代に夢中になったのは「美容」よりも「音楽活動」」

小・中・高と女子校へ。
自分で言うのもなんですが、人気者でした！ひょうきんな子で、友達もたくさんいましたね。
小学生の頃は生徒会長に立候補。
一緒に立候補した親友に大差で勝ち、複雑な思いをしたことを覚えています。(笑)
中学ではソフトボール部に入部。
ところが、２年生の時に阪神淡路大震災に見舞われ学校が半壊してしまい、３ヶ月間休校に…。
その時に「音楽」に目覚めたんです。
学校再開と同時に軽音楽部に入り直しました。
６人組の女の子バンド「ジャージーズ」を組み、私はヴォーカルを担当。
高校３年生まで夢中になりました。
大学は初めての共学。
はじめは男子学生の勢いに圧倒されましたが、音楽活動を通じて運よく仲間ができました。
友人が作った音楽に歌詞をつけて曲を作り、夜通しＤＪ音楽が流れるクラブイベントでシンガーとして歌いました。
学生時代は、「美容」よりも「音楽」を楽しんでいました。

「ベンチャー企業に就職の後、美容師の道へ」

大学卒業後、ベンチャー企業で１か月くらい働きました。
当時は美容師の道を考えていなかったんです。
けれども、時間や服装を縛られる仕事が合わず、途方に暮れます。
「この先をどんなふうに過ごしたいのか」真剣に考えました。
その答えが、自分の好きなファッションやヘアスタイルで、毎日を機嫌よく過ごすこと…。
目の前には––––、祖母が始めた美容院がありました。
祖母は戦後すぐに横浜から尼崎に移り、美容学校のビルを建てたそうです。
それがvoychicaの始まり。
たいそうオシャレな祖母が校長、祖父が理事長。
時を経て、voychicaは学校から美容院へと形を変えました。
やがて、祖父母の息子（私の父）に嫁いだ母が、後を継ぎます。
そのバトンを私が受け取りました。
美容師としての私の腕前はというと、複数のコンテストにおいて受賞経験があります。
ヘアカットのコンテストで２年連続優勝。
ヘアセットで優勝など…。
中でも服装に合わせたヘアスタイルを作るのが大の得意です！
「ほかのお店でショートヘアには出来ないといわれたの。」そんなお客様に対して、私は絶対に「出来ません」と言いません。

「ヘアスタイル以上のサービスを」

「ヘアスタイルは作れる！」という自信はありました。
一方で、年齢を重ね髪の毛がボリュームダウンしてしまう常連さんの声が増え、そのお悩みに美容師として明確に答えられないことに、悔しさを感じることもありました。私は髪の毛の専門家なのに…と。
「髪の毛のドクターになる！」そこから芽生えた想いから、“発毛”の分野に力を入れるようになりました。
髪の毛は身体の一部。
まずは身体の状態を整え、その上でその方に応じたアイテムを使用してアプローチします。
すると、最初はつむじの位置がわからないくらいだった方の頭頂部に、つむじの渦が見えてくる。
次第に全体を覆うことが出来るくらいのボリュームになって、艶も出てきます。
身体の状態と共に格段に良くなっていくんです。
これは病院で投与される薬のアプローチとは異なります。
副作用もなく、薬を飲めない状況の方にも安心してお勧めできる、根本的な改善方法です。
お客様から、髪の毛が増えた実感を喜んでもらった時、また、「周りからすごく褒められた」「身体の不調まで良くなった」「病気の数値が下がってきた」…
このようなご報告をいただくと、感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。
最近は、私の尊敬する心臓血管外科医に頼み、お客様を集めてコミュニティサロン勉強会を始めました。
元気な高齢者が集まっている様子を目にすると、心が満たされます。
スタイリングはもとより、病院のように頼ってもらえる美容院でありたいです。

「子育てと両立しながらも続ける、いくつもの挑戦」

この10年間は、子育てと仕事との同時進行で、仕事をだいぶセーブしてきました。
理由は、私自身が美容師の親の元で育ち、旅行にも行けず、学校の授業参観も授業が終わるギリギリに母に来てもらえるかどうか…寂しかったからです。
その経験から、私はできるだけ子どもたちと一緒に過ごす時間を作るようにしてきました。
また、教育の場としてケンブリッジ式のインターナショナルスクールを選び、日本以外の教育でどこまで“考える力”を伸ばせるか、という挑戦をしています。
そして、子育てと仕事、どうしても力が半分ずつにならざるを得ない期間でしたが、この先は、もっとお店のスタッフに向き合いたい想いが強くあります。エンジンをふかして取り組みたいです。
さらに、今後の目標は海外進出をすること！
ベトナムやマレーシアなど、労働にあたる年齢が若く、これから人口が増えて元気に発展していくであろう東南アジア系の国々へ、質の高いヘアケア商品を届けていきたいと考えています。

事業所概要