松村　智子
ワミレスサロン吉祥寺プラチナ

「私の仕事は、笑顔を作ること」

「一人の女性として自立したい」

私は、以前、建物管理会社の社員でした。
仕事に対して、大きな不満はなかったのですが、定年後も女性管理職として私をこの会社が必要とするとは思えませんでした。
辞められずにモチベーションが下がっていく上司を見ていると、私の行く末を表しているようでした。

若い頃、いくら紫外線を浴びてもシミにはならないと信じていた私…。
しかし、50歳を迎えると頬に大きなシミが目立つようになります。
その肌のお手入れに、ワミレスのサロンに通っていました。
サロンのスタッフさんは、いつも笑顔で仕事をしていました…私とは真逆でした。
施術をすると、お客様が喜んでくれる…ありがとうを言ってもらえる仕事。
私もそこに、自分の癒しのために行っていました。
私の目指す「自立している女性」がここにいることに気が付いていました。

サロンのオーナーさんとの話から、別の仕事をしながらでもエステの資格が取得できることを知ります。
それは、独立開業に繋がることを意味していました。
ちょうどそのころ、母が認知症と診断されます。
介護が必要となり、いままでのように仕事をこなしていくことが難しくなってきていました。
このワミレスでのエステティシャンの仕事は、そんな私の悩みを解決する答えのひとつでした。
管理会社での仕事を続けながら、資格のために練習を続けました。
資格取得には、実際に20人の施術をするという練習項目があります。
その項目を終えた時、20人には20通りの肌の違いがあることを学びました。
しかし、もっとも大きな学びは、20通りの「人柄」があるということでした。
施術のクオリティを上げることはもちろんですが、たくさんの「人柄」を相手に幸せを作る…それが私のやることだと知った時でした。

「仕事は笑顔を作ること」

ワミレスでは、開業を希望しても、いきなり独立とはなりません。
開業している別のワミレスサロンで修行をしながら、自分のお客さんを集めていきます。
縁のあった相模大野サロンでの時間は厳しい時間でもありましたが、それよりも、自分に会いに来てくれるお客さんが増えていくことが嬉しくてたまりませんでした。
それは、私の自信にも繋がっていきます。
ただ…私はメイクが苦手でした。
もともと自分のメイクも、まともにできていたのかわからない私。そんな私が他人様のメイクをするとは…。しかも、お客さんは、自身でするメイクとは違うものを求めてきます。
ある時、不慣れなビューラーを使う際に瞼を挟んでしまい、悲鳴をあげられる失態。
そんな悲鳴あげたお客様も、今もわたしのサロンに通われていて、ときどきその話で私の苦笑を誘います。

「ここに通うの、ちょっと厳しいのよね…」

都内から通うお客さんとの会話のなかで、このフレーズをよく聞くようになってきます。
私の実家は、武蔵野市。母親の症状も進んできて、相模大野での仕事にも無理が出てきていました。
「私のお客さん」といえる方もまだ少なかったのですが、吉祥寺での独立開業を決意します。
開業時は、なかなかお客さんが来ない時期もありましたが、人の縁というものから、すこしずつ仕事は増えていきました。
なによりも、新しいお客様に出会うことが好き…楽しくてしょうがない。
今、なにか凝っていることがある？趣味は何？
他愛もないお話から、自然とその人の悩みが出てきます。
何がしたいのか、どうしたら解決できるのか…いっしょに考えて、少しでも前に進むことができれば、お客様は笑顔で返してくれます、「ありがとう」とともに…。

ワークショップで出会った講師の女性。
実は、結婚が決まっていて、ブライダルエステを探しているとのこと。
私のサロンにお誘いすると、結婚に向けての楽しみとちょっぴり不安な心持ちを、施術のなかで話してくれました。
肌の変化は、彼女の不安を少しずつ取り除いていきます。
通ってくる彼女の笑顔が増えていくことで、私はそれを知ることができました。
幸せな結婚生活の話と、その合間にはさむちょっとした仕事のグチを、私は今も定期的に聞くことができています。

「仕事で答える」

お客さんの笑顔は、自分の喜びになっています。
笑顔が増えていくことは、その方が変わっていくこと。
それを、一緒に感じられるこの仕事がとても好きです。
鏡で自分を見て、「…ホントにキレイ…」と独り言が漏れてしまうお客さん。
その素直で真剣な反応を見ると、その方の人生に、「いい仕事」で答えることができたのではないかと思います。

自分が健康でいないと、自分が元気でいないと、人にも元気を与えられない。
そして、笑顔でいること。
私に関わるすべてのひとを、もっと元気に、もっと笑顔にする。
人が元気で、そして笑顔であれば、この世の中に争いごとは起こらない。
私の日々の仕事には、こんな想いが詰まっています。

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